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緊デジ(電書協)仕様のリフロー型EPUB3を作ってみる

2012/12/03

 AmazonのKindleストアもついに日本展開を開始し、Google Play Booksもサービス開始するなど、いわゆる「黒船」陣営も軒並み出揃ったことで、ついに本当の意味での「電子書籍元年」が始まった感があります(Apple iBookStoreが未だにロールアウトしないのが気になるところではありますが)。こうした中でpubridgeと紀伊國屋書店、楽天koboとの電子書籍配信・販売合意が発表され、緊デジ事業で制作されたコンテンツの提供先も確定しました。これから先も次々に提供先が増えていくことになるのでしょうか。

 緊デジ仕様のEPUB3は、まだ校正用ビューア等の仕組みが発表されていないため正式には制作開始前の状態ですが、「電書協EPUB3制作ガイド」に準拠するという方針は発表されており、「緊デジ版EPUB3テンプレート」も発表されているため、既に制作自体は可能です。

 ということで、以下は緊デジ仕様のリフロー型EPUB3コンテンツ制作の具体的な流れです。あくまでまだテスト段階ではありますが、ご参照いただければ幸いです。

1 本文用のXHTML/CSSファイルを準備する

本文用のXHTML/CSSファイルを準備

本文用のXHTML/CSSファイルを準備

 本文用のXHTML/CSSファイルを準備します。私は今回、テキスト部分に関しては以前のエントリで発表させていただいたInDesignでXMLのタグ付けをしてXMLを書き出し、Perlで変換する方法でXHTMLファイルを制作しましたが、これは印刷用データからの変換を前提としたワークフローですので、もとがテキストデータであれば初めからDreamWeaverなどweb系のツールを利用したほうが効率は良いかと思います。XHTMLファイルのタグ付けルールは前述の「緊デジ版EPUB3テンプレート」及び準拠している「電書協EPUB3制作ガイド」に従います。

 画像のみで1ページのページに関しては、「kinidigi_reflow_template」内の「p-005.xhtml」(1ページ画像テンプレート)を元に、タイトル、ファイル名、alt(代替名称)を書き換えてファイルを準備します。

 「電書協EPUB3制作ガイド」は基本的に紙書籍の電子化を目的としたガイドラインで、印刷データや.book、XMDFといったレガシーフォーマットからの変換を念頭に置いているものと思われ、全体的に現在もしくは近い将来に各ビューアが実装可能なプロパティだけに絞り込んだ、かなり保守的な仕様です。そのため電子ならではのインタラクティブな表現などはほとんど期待できませんが、その分ビューアの側の表現の揺れなどはそこまで気にしなくても良さそうな印象があります。緊デジ用EPUBに用いるためのXHTMLファイルは、この「電書協EPUB3制作ガイド」に従い、基本的に支給されたCSSファイルの記述を利用する形で制作します。通常書籍で必要とされる表現はほぼ網羅されていますので、書籍(文章もの)のコンテンツであればほぼ事足りるものと思います。自分でclass名を定義する必要はほとんどありません。

見出しid番号を連番で振っておく

見出しid番号を連番で振っておく

 もし、各作品ごとにCSSの追記が必要な場合は、必ず「book-style.css」内の作品別カスタマイズ領域内に記述します。その場合でも電書協ガイド(17ページ)で規定されている「RSによる対応を想定するHTML 要素とCSSプロパティ」の範囲内での記述に留める必要があります。

 本文用のXHTMLファイルは最終的に「p-001.xhtml」「p-002.xhtml」といった形で連番のファイルにリネーム※1し、目次に表示させたい見出しには「id="toc-001"」といった形でユニークな見出し番号を振っておきます。なお、IDの属性番号は1文字目は必ず英文字である必要があります。これはXHTMLを含むXMLの属性名命名規則の縛りです。数字は2文字目以降にしか使用出来ませんので念のため(私は一度やらかしました)。

2 カバー/注意書き/奥付/本扉などのXHTMLファイルを準備する

テンプレートをコピーし、書き換える

テンプレートをコピーし、書き換える

 「緊デジ版EPUB3テンプレート」のファイルをコピーし、書き換える形で、カバー/注意書き/奥付/本扉などのファイルを整えます。

 カバー「p-cover.xhtml」は、タイトル名を書き換え、イメージファイルのalt領域にタイトル名を記述すればOKです。カバーに用いる画像ファイルは「cover.jpg」の名前で準備しておいてください。

 電子化にあたっての注意書き「p-caution.xhtml」は、タイトル名と縦/横の記述を書き換えればOKです。

 奥付は通常、電子化クレジット「p-credit.xhtml」と、底本奥付(テンプレートの「p-006.xhtml」を参照)の2種類が必要です。電子化クレジットは各出版社から支給されるデータをもとに入力することになります。底本奥付は画像を用意し、タイトル名とファイル名の連番(p-xxx.xhtml)、目次用のid番号を書き換えればOKです。底本奥付用の画像ファイルは「original_credit.jpg」の名前で準備しておいてください。

 本扉「p-titlepage.xhtml」も基本的には画像ページでOKですが、出版社からの指定があった場合はテキストで準備することになります。画像の場合はテンプレートの「p-005.xhtml」(1ページ画像テンプレート)を元にファイルを整えます(ファイル名は「p-titlepage.xhtml」にリネーム)。テキストの場合はテンプレートの「p-titlepage.xhtml」を書き換えてください。

 書き換えが必要な箇所は、「電書協EPUB3制作ガイド」(26ページ〜)に色文字で示されています。ご参照ください。

3 作成した各ファイルをEPUB圧縮用のフォルダにまとめる

 「kinidigi_reflow_template」のフォルダをまるごとコピーし、フォルダ名をリネームしてから、作成したXHTMLファイルを「xhtml」フォルダに収納します。元から入っているファイル類は捨てるか上書きしてしまってOKですが、次のステップで「OPFパッケージファイル生成アプリ(緊デジ用)」を使用する場合は、「p-toc.xhtml」はそのまま残しておいて下さい(名前の抽出用です)。画像ファイルは「image」フォルダに収納します。元から入っているファイル類は捨てるか上書きしてしまってOKです。

4 OPFパッケージドキュメントを準備する

ファイルごとの見開き表現の有無を記述

ファイルごとの見開き表現の有無を記述

 OPFパッケージドキュメントを準備します。OPFパッケージドキュメントは、書誌情報やユニークIDの記述、EPUBパッケージ内に収納する全ファイルの登録、コンテンツの並び順や右綴じ/左綴じの規定、見開き表現の有無などを規定するもので、電書協ガイド/緊デジのテンプレートでは「standard.opf」の名称で規定されています。基本的にこのファイルを書き換えることになります。なお、このファイル名は「META-INF」フォルダ内の「container.xml」に登録されていますので、変更するとEPUBファイルとしてパッケージングができなくなります。

 今回私は、以前のエントリで発表済の「OPFパッケージファイル生成アプリ(緊デジ用)」を使用してOPFパッケージドキュメントを準備しました。image/xhtmlの登録作業や書誌情報やユニークID入力補助を目的としたアプリです。なお、このアプリを利用した場合でも、ファイルごとの見開き表現の有無(spine項目内「properties="page-spread-left"」記述部分)は手動で書き換える必要があります。
 ちなみに緊デジ仕様のEPUBでは、ユニークIDにJP-eコードを用いる部分が電書協ガイドのそれとは異なります。もし上記アプリを用いて緊デジ仕様以外のEPUBを制作する場合は、JP-eコードはuuid等に置き換える必要があります。

5 目次(p-toc.xhtml)ファイルを準備する

目次ファイルを準備する

目次ファイルを準備する

 目次ファイル「p-toc.xhtml」を準備します。なお、ここで言う目次ファイルは本文内にページとして表示される目次ファイルです。リーディングシステム内メニュー表示用の目次ファイルは「navigation-documents.xhtml」ですが、こちらには「表紙」「目次」「電子化クレジット」のみが登録され、緊デジでのEPUB3制作では通常書き換える必要はありません。この「p-toc.xhtml」も「OPFパッケージファイル生成アプリ(緊デジ用)」で自動抽出が可能です。ただし、目次は各書籍ごとに底本の体裁が異なるため、いずれにせよ後から細かな部分の編集は必要と思われます。

 目次のリンクの確認は、ファイルをSafari/Chrome等のブラウザで開くことで行うことができます。目次に限らず体裁の確認は、実際にEPUB圧縮するのと同じ構成のフォルダにXHTMLファイルを収納した上で、ブラウザで行うのが便利です。

6 EPUB圧縮を実行する

epub packagerを用いたepub圧縮

epub packagerを用いたepub圧縮

 OPFファイル、目次ファイルを上書きし、EPUB制作に必要な全てのファイルが整ったところで、EPUB圧縮を実行します。macで作業をしている場合は、フォルダ内の不可視ファイル「.DS Store」を除去する必要がありますので、まず「Ds Store Remover」にEPUB圧縮するフォルダをドラッグ&ドロップし、「.DS Store」を除去します(同種のアプリは複数あるようです)。

 その後、実際にEPUB圧縮を行います。ターミナルでコマンドを打ち込んで圧縮することも出来るのですが、私は普段「epub packager」を利用しています。ドラッグ&ドロップで圧縮できるので便利です。

7 エラーを修正する

epub Checkerでバリデートチェック

epub Checkerでバリデートチェック

 epub内のエラーを修正します。xhtml内idの二重登録、画像ファイル名の記述ミスなど、epub制作には間違いは付き物です。これをチェックし、全てのリーディングシステムできちんと表示されるepubを制作するために、バリデータでepubをチェックする必要があります。

 前出の「epub packager」では、epub作成時にバリデートもしてくれるのですが、実際にどういった部分に問題があったのかまでは表示してくれませんので、「Not Valid」と表示された場合は、バリデータでepubデータをチェックし、エラー部分を修正する必要があります。私は同じ会社から出ているアプリ「epub Checker」に、生成されたepubをドラッグ&ドロップし、バリデート作業を行っています。これはIDPFのepubcheckを内部的に利用したGUIアプリですが、epubcheckに関してはIDPFからCUI版のコマンドラインツールも配布されていますので、Windowsなどの環境でもそちらを利用してバリデート作業を行うことができます。epubcheckのエラーメッセージについては、前エントリ「IDPFのバリデータに叱られてみた」をご参照ください。

 全てのエラーを修正し、バリデータをノーエラーで通過できれば、epubファイルはひとまず完成です。

※1 電書協ガイドでは、ファイル名/id番号共に版元ごとに変更可能な項目として指定されていますが、本エントリではサンプルコンテンツの表記に従って「連番」としています。項目があまりに多数に及ぶ場合など、修正がしやすいような命名法を採用しても特に差し支えはありません

(2012.12.3)

 ファイル名/ID名の命名方式に関してご指摘をいただきましたので、追記いたしました。

(2012.12.10)

緊デジフィックス型EPUB3用XHTML生成スクリプト

2012/10/30

 前回のエントリに引き続き、緊デジ用のスクリプトを公開します。そもそもこちらのスクリプトはスタジオ・ポットSDの日高さんの制作されたPHPスクリプトです(いきなり送られてきて割とびっくりしました(汗))。これはあらかじめPHPソース「mk-epub-fixed.php」を開いて出力する総ページ数を書き換え、同じく「source.xhtml」内の書籍タイトル名を書き換えた上でターミナル(Windowsの場合はコマンドプロンプト)からスクリプトを実行すると、xhtmlフォルダ内に連番でリネームされたxhtmlファイルが生成されるというものです。
 あとはimageフォルダ内にスキャン済の各ページの画像を入れ、OPFファイルや目次を整えれば緊デジフィックス型EPUB3の必要ファイルが一通り整います。
 なかなか便利そうなスクリプトと思いましたので、先方の許可をいただいて私のブログで公開させていただくことにしました。

Mac用GUI版

Mac用GUI版

 そのまま公開するのもあまりに芸がありませんので、ぺージ数だけ引数で指定できるようにしたものと、Mac用に簡易GUIを付けたものを別に作ってみました。GUIプログラムに関しては説明するまでもないと思いますので、以下、主にコマンドライン版の説明をします。

 なお、WindowsのコマンドプロンプトでPHPのプログラムを実行するには、あらかじめPHPのプログラムをインストールし、パスを通しておく必要があります。こちらこちらなどを参考に、PHPの実行環境を整えておいてください。ちなみに私の環境では、XAMPPをインストールした上で環境変数の末尾に「;C:\xampp\php」と追加してパスを通すことでOKになりました(コマンドプロンプト画面で「php -v」と入力し、PHPのバージョンが表示されればOKです)。

ターミナルの文字エンコーディングをUTF-8に

文字エンコーディングをUTF-8に

 Mac OS Xに関してはもともとシステムにPHPがプリインストールされています。私の手元の環境で確認した限りではMac OS X 10.6/10.7では問題なく実行できるようです。ただ、私の制作しましたGUI版のプログラム版を実行する場合、引数に日本語を指定する関係上、ターミナルの言語環境が「日本語(Mac OS)」などになっていると正常にファイルが生成されないことがあるようです。あらかじめターミナルの「環境設定」メニュー「詳細」タブで、文字エンコーディングを「Unicode(UTF-8)」に設定した上でスクリプトを実行してください。

1 ファイル出力フォルダを整える

フォルダ構成

フォルダ構成

 こちらのスクリプトは緊デジフィックス型EPUB専用のファイル生成スクリプトで、「item」フォルダ内に「xhtml」フォルダがあることを前提に連番のxhtmlファイルを生成します。この条件を満たすためにあらかじめフォルダ構成を整えておく必要があります。Finder上でゼロからフォルダを作るなら「item」フォルダを新規に作成し、「mk-epub-fixed.php」及び「source.xhtml」のファイルをコピーして、「xhtml」フォルダを作成してください。緊デジのテンプレートを元にしてももちろん問題ありません。

2 「source.xhtml」内のタイトル名を書き換える

タイトル名を書き換え

タイトル名を書き換え

 「source.xhtml」をテキストエディタで開き、「〓タイトル〓」の部分を書籍の題名に合わせて書き換え、セーブします。

3 「source.xhtml」内の短辺のピクセル数を書き換える

短辺のピクセル数を書き換える

短辺のピクセル数を書き換える

 さらに、「source.xhtml」内の、「〓短辺ピクセル数〓」の部分(3ヶ所)をスキャン画像の短辺のピクセル数に合わせて書き換え、セーブします。なお、緊デジフィックス型(電書協EPUB3ガイド仕様)の場合、全ての画像の縦横のピクセル数を統一することが規定されています。緊デジの規定では長辺のピクセル数は1536ピクセル固定です。

4 「mk-epub-fixed.php」内の出力ページ数を書き換える

出力ページ数を設定

出力ページ数を設定

 同じく「mk-epub-fixed.php」をテキストエディタで開き、「$counter = XXX;」のXXXの部分に出力ページ数を入力します。
 なお、ページ数を引数で入力できるようにしたバージョン(mk-epub-fixed-pagenumimport.php)では、こちらのステップは必要ありません。

5  コマンドプロンプト/ターミナルからスクリプトを実行します

ターミナルからスクリプトを実行

ターミナルからスクリプトを実行

 まず、「CD “itemフォルダ名へのパス”と入力し、カレントディレクトリを切り替えてから(CD+半角スペース入力後にFinderからitemフォルダをターミナルにドラッグ&ドロップ、リターン)、「php mk-epub-fixed.php」と入力してスクリプトを実行すると、xhtmlフォルダ内に指定したページ数のXHTMLファイルが生成されます。
 なお、ページ数を引数で入力できるようにしたバージョンを使用する場合には、「php mk-epub-fixed-pagenumimport.php xxxの形で指定してください(xxxの部分にページ数を入力)。

ダウンロードは以下からどうぞ。



Mac/Winのターミナル/コマンドプロンプトで使用。


(ユニバーサルバイナリでビルド、Mac OS X 10.6/10.7にて起動確認済。Mac OS X 10.5でも起動自体は可能ですが、実行時にエラーが出ました。おそらくプリインストールされているPHPのバージョンの問題と思われます。こちらあたりを参考にPHPのバージョンを5に上げれば動作するのではないかと思うのですが未検証です。)

 なお、こちらのアプリを利用したことによって生じた損害等に関しまして、私として一切の責任は負いかねますので、あくまで自己責任でご利用ください。

(2012.10.30)

 日高さんの所属を「スタジオ・ポットSD」に修正しました。また、コンテンツによってそれぞれ画像の短辺サイズ指定値を変える必要があるとのご指摘をいただき、表記を修正いたしました。コマンドライン/ターミナル用スクリプト及びMac用GUIプログラムも同様に修正しました。

(2012.10.30追記)

OPFパッケージファイル生成アプリ(緊デジ用)を公開します

2012/10/25

uuid自動生成、kindle用パラメータ入力に対応した新バージョン『電書協EPUB3用OPFファイル生成 2.0』をリリースいたしました。どうぞご利用ください。

 EPUB3をゼロからハンドコーディングで制作するにあたって比較的敷居が高いと思われるのが、パッケージファイル(opfファイル)の作成です。すでにご存じの方も多いかと思いますが、EPUB3はおおざっぱに言ってWebの標準技術であるXHTML(HTML5)とCSSを用いて制作したドキュメントをZIP形式で圧縮したものですが、含まれる画像やXHTML文書などの各種ファイルはパッケージファイルに所定の形式で記載しておく必要があります。また、ページの並び順や綴じ方向、出版社名や著者名などの各種書誌情報も全てパッケージファイルに記述しておかなければなりません。

 先日発表された電書協EPUB3制作ガイドでもこのパッケージファイルの記述方法はきちんと規定されており、このガイドの仕様を採用した緊デジでのリフロー型EPUB3制作でも、当然きっちりと規定通りにパッケージファイルを記述する必要があると思われます。これは慣れない人間にとってはXHTMLやCSSの記述以上に取っつきにくい作業になりそうで、電書協EPUB3制作ガイドで書き換えの必要な箇所を色分けして指示しているとはいえ、入力時の間違いが多発しそうな感じはあります。
 私の所属している会社でもこれは当然他人事ではありませんので、間違いのない記述を行うために専用の入力フォームアプリを制作し、対処することにしました。こちらを今回公開させていただきますので、制作時の役に立てていただければ幸いです。

仕様・ダウンロード

アプリ名:OPFファイル生成(緊デジ用)
対応環境:Mac OS 10.4〜10.8
動作チェック済環境:Mac OS 10.5(PowerPC)/Mac OS 10.6/Mac OS 10.7

入力画面
※ビルド自体はMac OS 10.4までをターゲットにIntel/PowerPC両環境を対象としたユニバーサルバイナリ対応で行っていますが、当方にテスト環境がないためOS 10.4での起動チェックはできていません。おそらくOSにプリインストールされているperlのバージョンにも依存します。

※Mac OS 10.8でのチェックも出来ていないのですが、10.8には「Gatekeeper」という非登録デベロッパのアプリを実行出来なくするセキュリティ機能が搭載されているため、おそらくデフォルトの設定では起動できません。「システム環境設定」→「セキュリティとプライバシー」で「Gatekeeper」の設定をオフにすれば起動できるかと思います。将来的には対応を検討中です。

※こちらのアプリは、電書協EPUB3制作ガイド_ver1.1及び、緊デジテンプレート(2012年10月22日発表版)の仕様に沿って制作されたリフロー型EPUB3コンテンツ専用のOPFパッケージファイル作成アプリです。他の形式のEPUB3コンテンツ制作に使用していただくことは可能ですが、ファイル構成、パス指定などは異なっている可能性があり、それぞれのケースにあわせて書き換える必要があります。あらかじめご了承ください。また、こちらのアプリを利用したことによって生じた損害等に関しまして、私として一切の責任は負いかねますので、あくまで自己責任でご利用ください。

>>OPFファイル生成(緊デジ用)ver 1.2.3 ダウンロードはこちら

※ダウンロード先を私の所属する会社のホームページ内ダウンロードコーナーに移動しました。内容の改訂等は行っていません。

>>電書協EPUB3用OPFファイル生成ver 2.0 ダウンロードはこちら

※uuid自動生成、kindle用パラメータ入力(kindlegen2.8にて検証済)に対応した新バージョンです。

使い方

page-spread-left指定

page-spread-left指定

 画面上の各項目を入力もしくは選択し、「OPF生成」のボタンを押せばファイルの出力先を尋ねるダイアログが出ますので、保存先を指定すればそちらに「standard.opf」の名称でOPFファイルが出力されます。簡単です。なお、画像フォルダ及びXHTML文書の収納フォルダはフォルダ名を取得してパスに組み込みますので、実際にEPUB内に収納するものと同じフォルダを指定してください。CSS及びナビゲーション文書は電書協EPUB3ガイドの仕様に従ってファイル名・パス共に決め打ちで出力します。EPUB3圧縮時には、規定の場所にそれぞれのファイルを配置しておくようにしてください。

 出力後、OPFファイルをテキストエディタで開き、以下のポイントをチェック・修正してください。

  1. 改行コードは「CR(Mac)」で出力されます。電書協EPUB3制作ガイドでは、パッケージ内の各文書の改行コードを統一することを推奨していますので、必要であれば修正してください。
  2. 全てのXHTMLドキュメントを見開き時片ページ始まり指定で出力します。出力された「standard.opf」ファイルの「<spine>」指定内、各「<itemref〜」行末尾の「properties="page-spread-left"」(左綴じではpage-spread-right)記述部分がそれに相当します。各XHTMLドキュメントの内容を確認し、片ページ始まりが必要なければこの部分の記述を削除してください。
  3. 「<itemref〜」行のファイルの並び順は、EPUB文書としてのページングの順番に相当します。ファイルの並び順を確認し、必要であれば入れ替えを行って下さい。
  4. 緊デジでのコンテンツ制作以外の目的でこちらのツールを利用する場合、JP-eコードに関する部分の記述をuuid等に差し替える必要があります。JP-eコードはそれぞれの電子書籍に対して与えられるユニーク値ですので、JP-eコードを適当に入力した電子書籍を配布することは絶対に避けてください。uuidの生成に関してはこちらが参考になります。また、ヘッダ行にもJP-eコードに関する記述がありますので、記述を変える必要があります。電書協ガイドに沿ったコンテンツ制作の場合は、電書協ガイドのサンプルのヘッダ部分の記述を引き写せばOKです。
    →uuid自動生成に対応した「電書協EPUB3用OPFファイル生成 2.0」をご利用ください。

 なお、電書協EPUB3制作ガイドでは、カバー、本文など各文書に用いるXHTMLのファイル名をきちんと規定しています。電書協EPUB3制作ガイドおよび緊デジテンプレートの記述の規則に従ってファイル名が付けられていた場合、こちらのアプリが自動で望ましいと思われる順番に文書を並び替えて出力します。規則から外れていたファイルについては、「<itemref〜」行末尾にシステムのソート順に従って記述されます。外字ファイルなどの命名規則もこれと同様です(緊デジテンプレートの記述規則に従います)。

 電書協EPUB3制作ガイド/緊デジテンプレートのXHTMLファイル名命名規則は現状、以下の通りです。

  • カバー:p-cover.xhtml
  • 前付け:p-fmatter-00x.xhtml(連番) ※1
  • 本扉:p-titlepage.xhtml ※1
  • 電子化注意書き(底本組方向の記述):p-caution.xhtml ※1
  • 目次:p-toc.xhtml ※1
  • 本文:p-00x.xhtml(連番)
  • 底本奥付:p-colophon.xhtml
  • 広告:p-ad-00x.xhtml(連番)
  • 電子化奥付:p-credit.xhtml
  • 白紙ページ:p-white.xhtml(連番になるパターンもあり) ※2

また、特にファイル名を規定しているイメージファイルは以下の通りです。

  • カバー:cover.jpg
  • 底本奥付:original_credit.jpg ※1
  • 外字:cid-xxxxx.png(Adobe-Japan 1のCIDコード番号を指定)※1
  • 底本奥付:i-colophon.jpg ※2
  • 電子化奥付:i-credit ※2
  • 本文ページ:i-xxx.jpg(連番) ※2
  • 白紙ページ:i-white.jpg(連番になるパターンもあり) ※2

※1 リフロー型のみ  ※2 フィックス型のみ

 緊デジでのリフロー型EPUB制作では、本文用のXHTMLを作り、画像を整えてOPFパッケージファイルを生成するところまで出来てしまえば、あとはテンプレとして支給されるCSSを割り当て、カバー、目次、クレジット等のテンプレHTMLを書き換える程度の簡単な作業でEPUB3は作れます。

(2012.10.25)

 @lost_and_foundさんのご指摘をいただき、「役割(role)」のドロップダウン項目リスト内容及びヘルプ文書を修正しました。

(2012.10.25追記)

 左綴じコンテンツ出力時のパラメータが「ltl」となってしまっていたのを「ltr」に修正しました。また、image/xhtmlフォルダ未選択時のエラーメッセージを追加しました。

(2012.10.26追記)

 緊デジフィックス型EPUB3用のOPFファイル出力に対応しました。「EPUB3のタイプ」トグルボタンでリフロー/フィックスの選択ができます。

(2012.11.1追記)

 緊デジリフロー型EPUB用の目次用xhtmlファイル「p-toc.xhtml」の同時生成に対応しました。事前に各見出し要素にid属性を付加しておく必要がありますが、目次ファイルを自動生成します。

(2012.11.5追記)

 タイトル名・著者名等に半角スペースが含まれていた場合に正常にファイルが出力されない問題、目次ファイルが正常に出力されない場合があった問題などに対処しました。

(2012.11.19追記)

 章扉が画像のパターンに対応しました。

(2012.11.26追記)

 「電書協EPUB 3 制作ガイド(Ver.1.1.1)」の公開に伴い、緊デジテンプレートも修正されましたので、これに対応する修正を行いました。メニュー選択でver1.1.1とver1.1を選択して出力できます。他、タイトル名に半角スペースが含まれていた場合に正常にファイルが出力されない問題の修正を行いました。
 なお、この更新に伴う修正点は、「ebpaj:guide-version」のバージョン番号表記(1.1→1.1.1)、フィックス型出力時のfallback記述の削除の2点です。

(2012.12.17追記)

ダウンロード先を私の所属する会社のホームページ内ダウンロードコーナーに移動しました。内容の改訂等は行っていません。

(2012.12.25追記)

ファイルIDのuuid自動生成対応、Amazon kindle用mobiファイルの自動生成に新たに対応した新バージョン「電書協EPUB3用OPFファイル生成 2.0」を公開いたしました。

(2013.4.4追記)

「電書協EPUB3用OPFファイル生成 2.0」のメニュー及びアラートの「〜読み(カタカナ)」を、「〜カナ(整列用)」のような表記に修正しました。機能的な変更点はありません。変更を適用した最新バージョンは2.0.1です。

(2013.5.9追記)

「電書協EPUB3用OPFファイル生成 2.0」で、リフロー型、Kindle対応の場合に出力されるOPFファイル中文内の表紙ファイルのリンク先を「cover.jpg」から「p-cover.xhtml」に修正しました。これはEpubCheck3.0.1でエラーが出力されることに対応したものです。変更を適用した最新バージョンは2.0.2です。

(2013.6.27追記)

「電書協EPUB3用OPFファイル生成 2.0」で、フィックス型、Kindle対応の場合のオプション「画面ロック方向を指定」で「縦長画面」を選んだ際に設定が反映されなかった問題を修正しました。変更を適用した最新バージョンは2.0.3です。

(2013.7.8追記)

「電書協EPUB3用OPFファイル生成 2.0」で、GIF形式のファイルの処理に対応いたしました。変更を適用した最新バージョンは2.0.4です。

(2013.8.22追記)

プロフィール
Jun Tajima

こちらにて、電子書籍&Web制作を担当しています。
このブログは、EPUB3をはじめとした電子書籍制作担当オペレータからの、「電子書籍の制作時にたとえばこんな問題が出てきていますよ」的な「現地レポート」です。少しでも早い段階で快適な電子書籍閲覧・制作環境が整うことを願って、現場からの声を発信していこうと目論んでおります。

当ブログ内の記事・資料は、私の所属しております組織の許諾を得て掲載していますが、内容は私個人の見解に基づくものであり、所属する組織の見解を代表するものではありません。また、本ブログの情報・ツールを利用したことにより、直接的あるいは間接的に損害や債務が発生した場合でも、私および私の所属する組織は一切の責任を負いかねます。