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WindowsでXojoからPerlを呼び出して使う

2017/09/25

 Xojoはクロスプラットフォーム開発環境なわけですが、Xojo単体内部でコードが完結してるならともかく、外部のPerlやらなんやらに処理を投げようとするといろいろプラットフォーム環境に依存して面倒なわけです。Macは根っこがBSDUnixなのでデフォルトでいろいろ入ってて面倒がないんですけどね。ということでどうにかこうにかWindowsでXojoからPerlに処理を投げることに成功したのでメモです。@kmutoさん、いろいろと助言ありがとうございました。助かりました。

StrawberryPerlをインストールして環境を構築

 まず、無料のPerl環境、StrawberryPerlをインストールして環境を構築しました。当初Windows10のBash on Ubuntu on Windowsに処理を投げようとしたり、ActivePerl使おうとしたりで四苦八苦しましたが、Bash on Ubuntu on WindowsだとXojo内からシェル経由でコマンド投げようとするといろいろ支障が出てきて動かなかったり(一応このあたりに知見はあるようなんですが手に負えず)、ActivePerlはXMLパーサーモジュールのインストールこれどうすりゃいいのよだったりして結局StrawberryPerlに落ち着きました。これ素晴らしいです。インストーラ普通にあるしCPAN普通に使えるし。セットアップはこのあたりを参考に。

実行ファイルと同じフォルダにPerlのファイルをコピーする指定

 Macではアプリ自体実はフォルダなので、アプリ内のフォルダにPerlのスクリプトをコピーしていたのですが、Winではそういう扱いにならないようなので実行ファイルと同じ階層にコピーする指定をします。で配布時には親フォルダごと渡す。まあ一般的なやつですね。ビルド設定のWindowsのところでビルドステップに「ファイルのコピー」を追加してやり、ウィンドウにコピーするファイルをドラッグアンドドロップしてコピー先に「Contents Folder」を指定すればいいようです。なおサブディレクトリ作ってそこにコピーする指定もできる模様。

XojoからPerlにシェル経由で処理を投げて実行

 あとはXojoからPerlにシェル経由で処理を投げるだけですが、Macとはフォルダの階層が異なるのと、StrawberryPerlの場合はBashではなくコマンドプロンプトに処理を投げることになるためパスやパイプ(コマンド連続実行)の記法が異なることに注意が必要なようです。具体的にはパスはシングルクォートではなくダブルクォートで囲まないとエラーになりますし、パイプに使う記号は「;」ではなく「&」です。なおXojo内でFolderItemのパスを「.NativePath」でString値として取得するとシングルクォートで囲まれた形でパスの文字列が返ってきてしまうので、変換してやらないと処理が通りません。ということでコードは以下のような感じ。

 シングルクォートをダブルクォートに変換するメソッドは以下のような感じ。なお引数pathStringをString型で定義していて、戻り値もString型で返す感じ。

 ここもうちょいスマートな感じで処理できればなと思うんですけどね。正規表現でゴリゴリ変換ってすごく泥臭い。

(2017.9.25)

XojoでのドロップレットUI

2017/07/18

 XojoでドロップレットのUIを作る必要があって調べたので備忘録として記しておきます。そのうちまた必要になりそうだし。なおMacで作ってます。Winでどうなのかはテストしてないのでわからないけど流れは多分ほぼ同じ。

アプリアイコンへのドラッグアンドドロップ

 アプリアイコンへのドラッグアンドドロップのやり方は以下。

1 ファイルタイプグループを作成

ファイルタイプグループを作成 新規にファイルタイプグループを作成し、適宜ドロップしたいファイルタイプを登録する。豊富にファイルタイプのバリエーションが用意されているのでその中から選ぶ感じ。なければ作る。

2 ビルド設定でドロップできるようにするファイルタイプを選択

 ビルド設定でドロップできるようにするファイルタイプを選択する。1で適切にファイルタイプを設定していれば選択できるようになっているはず。

3 Appのイベントハンドラ種別でOpenDocumentを選んでコードを記述

 AppのイベントハンドラでOpenDocumentを選んで実行したいコードを書く。例えば以下のような感じ。例では拡張子が.TXT以外のものをハネるようにチェックを入れている。もうちょいスマートな方法がありそうなのだが。

 チェック用メソッドは

 単純に正規表現で拡張子をチェックしてマッチするかどうかでTrue/Falseを返して判定してる感じ。

特定のウィンドウ内領域へのドラッグアンドドロップ

 特定のウィンドウ内領域へのドラッグアンドドロップのやり方は以下。

1 ファイルタイプグループを作成

ファイルタイプグループを作成 新規にファイルタイプグループを作成し、適宜ドロップしたいファイルタイプを登録する。豊富にファイルタイプのバリエーションが用意されているのでその中から選ぶ感じ。なければ作る。

2 ドラッグ&ドロップの対象にしたいエリアを作る

D&D対象エリアの作成 ドラッグ&ドロップの対象にしたいエリアを適宜作る。例ではWindow1の中にdropAreaという領域を設定している。

3 イベントハンドラ「Open」を設定

 ドラッグ&ドロップの対象エリアにイベントハンドラ「Open」を作り、コードを記述する。コードは以下。

 DropTypes.Textの部分は適宜変える。ドロップされるファイルの種別区分をしないならDropTypes.Allとか。

4 イベントハンドラ「DropObject」を設定

 ドラッグ&ドロップの対象エリアにイベントハンドラ「DropObject」を作り、コードを記述する。コードは以下。

 記述例では拡張子が.TXTかどうかをチェックした上で.TXTだった場合にパスをエリア内に記述している。チェックメソッドのコードは上と同じなので割愛。

(2017.7.19)

※「RegExはデフォルトで大文字小文字を区別しない」との情報をいただいたのでコードをプチ修正しました。

(2017.7.19追記)

OMUSUBI EPUBMAKER 2.0リリースです

2016/10/17

OMUSUBI EPUBMAKER

 以前に発表しました、フィックス型EPUB作成アプリ「OMUSUBI EPUBMAKER」の改訂作業がやっと終わりました。「OMUSUBI EPUBMAKER 2.0」です。今回の改訂の一番の目玉は、UI部分をAppleScript StudioベースからXojoベースで作り直した点ですので、機能的にはそこまで大きな変更はありませんが、いくつか以前からご要望をいただいていた点、実装が不十分だった点を修正しました。今回の改訂の機能的な追加ポイントは以下になります。

  • 論理目次項目の外部読み込みに対応
  • Finderのソート順通りに画像が並ばないケースがあった点の修正(自然順ソート対応)
  • 「ImageMagickでの画像変換を行わない」オプションの追加
  • ImageMagickインストール先フォルダ指定をウィンドウ内でパスの書き換えが可能な仕様に変更
  • デフォルトの画像サイズを長辺2000pxに変更
  • その他EPUBのメタデータを若干変更

 コミックなどで使われる、画像をまとめてEPUBのパッケージの形にした「フィックス型」EPUB作成用のアプリはコマンドラインツールとしては例えばWakuFactoryさん(お世話になってます!)の「mkepub 1.4」などがありましたし、GUIを備えたものとしてはVOYAGERさんの「Romancer」に固定型EPUBの作成機能もあったりしますので、既にそれなりに環境が整ってきてはいるのですが、オフライン環境で使えるGUIアプリの需要もまだないわけではないだろうと思いましたので、こちらをリリースすることとしました。

 ごく単純なEPUBパッケージアプリで、高度なことはなにも出来ませんが、気軽にフィックス型のEPUBを作りたいという要望には応えられると思っています。また、インタラクティブなEPUB作りのためのベース生成用としても使えると思います。ソフト名は、ごはんを握っておむすびを作るように、画像の束から手軽にEPUBを作れるアプリというようなところから付けました。もっとカジュアルに、それこそPDFの代わりくらいの感覚でEPUBを使ってほしいなという願いを込めております。

 こちらのアプリはフリーで提供させていただきますので、ご自由にお使いください。書誌情報内にメタ情報でクレジットが入りますが、それ以外の制限はありません。
 ただし、個人向けということでISBNやJP-eコードなどの出版社向けID情報の入力機能は外しています(出版社ごとに要件が異なるためカスタムにせざるを得ません)。

 ビジネス利用のために必要な場合などのカスタマイズは別途こちらの窓口からご依頼下さい。私の所属する組織で承らせていただきます。

使い方

column58_2このアプリは画像サイズの取得およびサイズ変換にフリーの画像操作・変換ソフト「ImageMagick」を使用します。こちらなどからMac用パッケージを取得し、あらかじめインストールをしておいて下さい。その後「OMUSUBI EPUBMAKER」を立ち上げ、「設定」タブを開いてインストールフォルダを指定します。デフォルトでは“/opt/ImageMagick/”にインストールされるはずで、この状態であれば設定の必要はありません。

1 変換元画像の準備

 任意のフォルダに素材として使う画像を準備しておきます。形式はjpgもしくはpng、カラーモデルはRGBにしてください(jpg/png形式以外の画像はパッケージ化されません)。Finder上で画像をリネームし、ページ順に並ぶようにしておきます。連番がラクだと思います。なお、1番目の画像を自動的にカバー画像として設定します。全画像の縦横のピクセル数を統一しておくのが望ましいです。

2 書誌情報の入力

column58_3 アプリを起動し、各種書誌情報を入力します。制作者名は3名まで対応しています。出版者名は任意入力です。「カナ(整列用)」には読みのカタカナを入力してください。

3 目次情報の入力

column58_4 目次が必要な場合は情報を入力します。なお、ここで言う目次はコンテンツ内にページとして表示される目次ではなく、ビューアのメニューから呼び出せる「論理目次」です。
 目次として項目設定したいページの変換元画像のファイル名を表の「設定する画像名(拡張子込み)」に拡張子込みで記入し、目次に表示したいテキストを「目次表示テキスト」に記入していけばOKです。項目を入力するには、「+」ボタンを押して行を増やし、順次項目を入力してください。「−」ボタンを押すと最後の1行が消去されます。

 今回のバージョンから、外部テキストからのデータ読み込みにも対応いたしました。設定画像名と目次表示テキストの間をタブで区切ったタブ区切りテキストを「読込」ボタンで指定することで情報を読み込むことができます。なお、読み込めるテキストの文字コードはBOMなしのUTF-8のみとなります。同梱する倫理目次指定用テキストのサンプルをご参照ください。
 目次を全く指定しなかった場合、「表紙」の項目だけが目次に入ります。

4 綴じ方向の選択

column58_5 「右綴じ」「左綴じ」のいずれかを選択してください。通常縦書き文書は右綴じ、横書き文書は左綴じです。EPUB3では綴じ方向の混在はできませんので、必ずいずれかを選んでください。デフォルトでは「右綴じ」が選択されています。

5 見開き/単ページの選択

column58_6 「見開き」「単ページ」のいずれかを選択してください。EPUB3にはページ配置の指定項目(page-spread)があり、これを各ページに指定することで見開きレイアウトが実現できます。単ページを指定した場合は画面中央に各ページが配置されます(rendition:page-spread-center)。ただし、iBooksなどまだ指定を反映しないビューアも数多くあります。Readium等ではページ指定が反映されて表示可能です。デフォルトでは「見開き」が選択されています。

6 元画像のフォルダを選択

column58_9 変換元画像のフォルダを選択し、指定します。

7 リサイズ画像サイズ/画質を指定

column58_7 このアプリは画像のサイズを自動的にリサイズし、パッケージ化しますが、リサイズの際の画像サイズ(長辺)を指定することもできます。変更が必要なら「設定」タブをクリックしてドロワーを展開し、数値入力を行ってください。数値の上限などはありませんが、iBookStoreなどEPUB内使用画像のサイズに制限を設けているストアもありますので、ケースに応じて適切な値を入力するようにしてください。2016年10月現在では、上限2000程度に止めておくのが無難です。
 同じく、JPEG圧縮時の画質も1〜100の間で指定できます。数字が大きいほど高画質ですが、その分ファイルサイズも大きくなります。デフォルトの画質は70です。
 PNG圧縮の画質は、減色をするかどうかを選択出来る他、減色時の色数を2〜256色で選択できます。デフォルトの色数は256色です。
 画像サイズ/画質はツールが前回の設定値を記憶します。また、「デフォルトに戻す」ボタンで既定値に戻すことができます。

column58_8 なお、「ImageMagickでの画像変換を行わない」オプションがチェックされていた場合には、画像のリサイズ処理を行わず、指定した画像をそのままパッケージ化します。Photoshopなど外部アプリでリサイズ処理した画像をそのままEPUB化したい場合にご利用ください。

8 EPUBパッケージの作成

column58_10 「作成」ボタンを押すと、EPUBパッケージが元画像のフォルダと同じ階層の「タイトル名」フォルダ内に作成されます。ファイル名は作成年月日/時刻+「.epub」です。

ダウンロードはこちら
>>OMUSUBI EPUBMAKER
Mac OS X 10.9/10.11にて動作確認済みです

※10.7以降で搭載されたセキュリティ機能「GateKeeper」により、アプリを実行出来ない場合があります。その場合はこちらのページの「未確認の開発元からのAppを開き、そのAppをGatekeeperの監視の対象外にする方法」を参考に設定を変更することで起動できます。

ImageMagickはこちらより入手できます。

 

 「homebrewでImageMagickをインストールしている場合にインストーラパスの設定ができない」というお話をいただきましたので、設定用簡易マニュアルを作りました。なお、2.0からGUIの画面内でもパスの打ち換えが可能になっています。マニュアル改訂が追いつかないのでそのうち改訂します。すいません。

「OMUSUBI EPUBMAKER」homebrewでのImageMagickパスの通し方 (1264)

 とりあえず、以前に私が作成した資料をEPUB化してみました。以下の画像をクリックするとブラウザ内でご覧いただけます。

InDesignデータ→電子書籍で字形の変化する文字

 フルサイズでご覧になりたい場合は「open in New window」をクリックしてください。

 これはKitaitiMakotoさんの作られた「BiB/i’d」を利用したものです。「BiB/i’d」はウェブデザイナー松島智さんが作成したブラウザ内で動作するEPUBリーダ「BiB/i」を手軽にブログ内などで利用するためのサービスです。古いブラウザ環境などで見られない場合は、最新版のChrome/Safari/Operaでご覧いただければ幸いです。
 もともとA4サイズの資料でしたので少し文字が細かくて読みにくいですが、そこはご容赦ください。

 なお、こちらのアプリを利用したことによる損害等につきまして私として責任は負いかねますので、あくまで自己責任にてご利用ください。

(2016.10.18)

Kindleでの見開き位置指定が正しく記述されない問題などを修正したバージョン2.0.2をリリースしました。その他のアップデート内容は同梱のReadme.txtをご覧下さい。

(2017.1.27追記)

プロフィール
Jun Tajima

こちらにて、電子書籍&Web制作を担当しています。
このブログは、EPUB3をはじめとした電子書籍制作担当オペレータからの、「電子書籍の制作時にたとえばこんな問題が出てきていますよ」的な「現地レポート」です。少しでも早い段階で快適な電子書籍閲覧・制作環境が整うことを願って、現場からの声を発信していこうと目論んでおります。

当ブログ内の記事・資料は、私の所属しております組織の許諾を得て掲載していますが、内容は私個人の見解に基づくものであり、所属する組織の見解を代表するものではありません。また、本ブログの情報・ツールを利用したことにより、直接的あるいは間接的に損害や債務が発生した場合でも、私および私の所属する組織は一切の責任を負いかねます。

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